今回は東京都中央区、勝どき地区の隅田川テラス(遊歩道)および築地地区の「環二通り」から眺めた築地五丁目、築地市場跡地の解体工事中の風景です。2018年(平成30年)10月6日に豊洲市場への移転の為営業終了、83年の歴史に幕を下ろした築地市場は閉場直後から解体工事に入り、今回撮影した2019年(令和元年)6月下旬頃は随分工事が進み多くの建物は既に解体され、高層ビル街に囲まれた築地市場跡地は更地へと変わりつつある頃でした。
勝どき地区より遠望 隅田川と築地市場跡地
隅田川沿いの遊歩道「隅田川テラス」中央区勝どき三丁目付近より、一寸西日ぎみの時刻の遊歩道の先、煌めく水面の彼方にぽっかり空いた区画が見えました。解体工事が進む築地市場跡地です。撮影した2019年6月下旬時点では敷地内にあった建物の大半は既に解体されていましたが市場東側(画面右)の桟橋付近、奥の旧正門付近、および敷地西側の一部にまだ建物が残っていました。
築地市場跡地と高層ビル街遠望
既に解体が進んだ区画の遠望、前写真の説明の続きですが、まず画面中央より右寄りのアイボリーと白色に見える低層の建物は新大橋通りに面した正門の西側にあった「青果部仲卸売場」かとおもわれます。そして左端手前側、グリーンのクレーン近くに三棟並んで見える建物群は敷地内西端にあった製氷・冷蔵庫棟群とおもわれます。岸壁左端に見えるのは環二通り「築地大橋」で製氷・冷蔵庫棟群は築地大橋基部より西側にありました。正面には更地になった敷地の先に東新橋地区周辺の高層ビル街が見えます。もっとも、築地市場は割合い低層の建屋群で構成されていたのでビル街の見え方にそれほど変化はありませんが。
環二通りより 築地市場跡地眺望
こちらは前写真にも見える「築地大橋」から眺めた築地市場跡地の様子です。目前を横切る道路は「環二通り(東京都道50号)」、築地市場閉場の約一ヵ月後に暫定開業した区間ですが撮影当時歩道は西側にしかなく、また旧築地市場の敷地よりも高い位置なのでこのような写真になりました。画面右端が隅田川、更地になった敷地内では多数のショベルカーが作業中でした。
築地市場跡地の桟橋付近
今回最初の写真にも見える隅田川(右手、勝鬨橋の築地側アーチが見えます)沿いの桟橋付近の様子です。まだ一部が残っていた水産卸売場の建屋。
解体中の築地市場扇型建屋
撮影時かろうじて一部が残っていた水産仲卸売場の建屋です。築地市場の独特な構造物だった扇型の建屋の解体風景。開業時、鉄道貨物輸送の為に引込線を敷設することになったものの敷地面積の都合上長編成の貨物列車が停車できる直線ホーム設置は不可能、為に大きく弧を描くプラットホームが採用され、築地市場の独特な構造になったそうです。右奥に見えるグレーの建物は築地市場の勝どき門(晴海通りに面していました)側の駐車場棟、こちらはこの頃はまだ工事は始まっていないようでした。
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2018年1月、4月撮影。
主に2017年12月(築地市場最期の年末)撮影。
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「中央区・築地勝どき隅田川 築地市場解体跡地の夜景眺望 ’19年6月」