今回は東京都中央区築地六丁目、築地市場在りし頃の波除稲荷神社あたりの路上夜景です。築地市場があった頃は神社周辺に市場の通用門が数箇所ありました。撮影は2017年(平成29年)12月、江東区豊洲新市場への移転の為、翌年10月6日に営業終了した築地市場の最後の年の瀬でした。
波除稲荷神社 年の瀬の宵景色
築地六丁目、築地場外市場の最奥部、江戸時代万治二年(1659年)に築地を埋め立て造成した頃からこの地に鎮座する波除稲荷神社、奉納提灯に照らされた大鳥居前。年の瀬の大祓の時季、社殿の前には茅の輪が見えます。社殿背後の建物は今はなき築地市場の勝どき門駐車場棟です。
波除稲荷神社と築地市場
波除神社前の交差点で南西側を見ると築地市場(築地五丁目)が見えました。その手前は海幸橋(かいこうばし)門、かつては波除神社と築地市場の間には川が流れ、海幸橋という橋が架かっていました。このあたりから見えたのは築地市場の水産部エリアに隣接する「買荷保管所」(買出人が仕入れた品物を一時保管し都内各方面への行先ごとに区分しトラックで出荷する施設)の東端部でした。
波除稲荷神社大鳥居と築地市場海幸橋門
波除神社大鳥居前から見た海幸橋門、その奥に在りし日の築地市場。
波除稲荷神社と築地市場合物門
波除神社とその左手にあった合物(あいもの)門、丁度前述の勝どき門駐車場棟から車が出てきたところです。ちなみに「合物」というのは塩で処理した魚や干魚のことで鮮魚と乾物の「中間の物」という意味だそうです。門内の左手には塩干物冷蔵庫という施設がありました。
築地市場勝どき門の夜景
こちらは晴海通りに面した築地市場勝どき門です。門を入ってすぐのあたりは駐車場棟のエリア、多くのトラックが見えます。この奥が日本最大の取扱量を誇った水産部のエリアで、良く知られた巨大な扇形の建物がありました。写真でも中央奥の建物の右奥方向に弧を描く建物の一部が見えます。
築地市場と晴海通りの夜景
築地市場勝どき門と門前を横切る晴海通りの車の光跡。右側の大きな建物が今回度々登場する勝どき門駐車場棟です。築地市場在りし頃、暫く眺めているとトラック等が次々に出入りする様子が見られました。晴海通りの南側(画面左)すぐのところに勝どき門の名の由来、隅田川に架かる勝鬨橋があります。
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主に2017年12月(築地市場最期の年末)撮影。
「中央区・在りし日の築地市場正門前 中央市場前交差点 路上夜景」
2018年10月(築地市場閉場直前)撮影。
「中央区・在りし日の築地市場 新大橋通り 青果門前路上夜景」
2018年10月撮影。