東京都練馬区大泉町一丁目、白子川沿いの斜面地「清水山の森」には東京23区内では珍しい春の花「カタクリ」の群生地があります。各地で絶滅危惧種にも指定されている儚げな花の群生地が東京郊外の住宅街の一角にあるわけです。今回はそんな清水山の森、春の風景です。
清水山、片栗の花 其の一
清水山の森、カタクリの群生。武蔵野の原風景の感。
清水山、片栗の花 其の二
形の良い株を選んで一枚。開花期は幅広な二枚の葉が特徴。
清水山、片栗の花 其の三
高さ約15cm程といったところです。
清水山、片栗の花 其の四
開いた花と閉じた花。
清水山、片栗の花 其の五
春の若草の中に可憐な紫色のカタクリの花群。
清水山、片栗の花 其の六
群生から一寸離れた一株。
清水山、片栗の花 其の七
カタクリ群生の向こうに民家の屋根。そう、この周辺は普通の住宅街。
清水山の森 片栗群生の斜面 其の一
公園前の道路より、保護フェンス越しのカタクリ群生の斜面。このあたりは公園の西半分を占めるカタクリ保護区域になっています。
清水山の森 片栗群生の斜面 其の二
公園のカタクリ保護区域内、斜面の最上部より前写真方向。このエリアは一年の内、カタクリ開花時期のみ一般公開されます。確か2010年代初め頃までは通年開放されていたのですが植生保護の為、年間のほとんどの期間は立ち入り禁止になっています。斜面をよく見るとカタクリの小さな紫色の花がポツポツ。
清水山の森 片栗群生の斜面 其の三
カタクリ保護区域の斜面東側。幅広の葉っぱがカタクリ。ところでこの斜面は白子川という川の侵食作用によって形成された地形、画面奥の方まで斜面が続いているのがわかります。北側(画面左方向)にこの斜面に沿うかたちで白子川が流れているのです。
清水山の湧水 其の一
カタクリ保護区域内には湧水の水源があります。白子川流域には無数に湧水があったそうですが周辺の開発によって随分失われてしまいました。それでも流域には滲み出している程度の極小さなものも含めまだ何ヵ所も湧水があり、この清水山の湧水はその中でもかなり水量が多い方なのですが、年々水量は減少しているようです。東京の湧水57選のひとつとの事ですが数字が100とかでなく57という半端な数なのもこうした湧水が都内では絶滅に近いことの表れなのでしょう。
清水山の湧水 其の二
澄んだ水が湧き出ています。川沿いの傾斜地は湧水の出やすい土地。この湧水はすぐ傍の白子川に灌いでいます。
清水山の湧水 其の三
水源傍の小さな池。当サイト管理人の記憶でも90年代頃はもっと水量があったはず。ちなみに水源は保護区域内ですがこちらの池は通年開放区域側にあります。
園内のカタクリ保護区域入口より
公園の通年開放区域側から奥のカタクリ保護区域方向。カタクリ開花時期以外はフェンスが閉まっています。
清水山より、白子川沿いの染井吉野
清水山の森の最も低地側より、白子川沿いの桜並木。清水山のカタクリの開花時期は染井吉野の開花時期とほぼ同時期のようです。
→「練馬区・清水山、不動橋あたりの白子川 染井吉野と片栗の時季」
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