練馬区・石神井 三宝寺池 春の夕暮れ



都心北西部の東京都練馬区「石神井公園」より、三宝寺池あたりの春の夕暮れ風景です。練馬区西部の石神井台・石神井町地区に跨がる石神井公園は三宝寺池(石神井台、西側)・石神井池(通称ボート池、石神井町)の二つの池から成る公園です。人工の石神井池に対し、元々天然の湧水池(現在は水量減少の為、人工的に地下水を供給)である三宝寺池は貴重な植生が維持され、自然の景観を良く残しています。今回はその三宝寺池の春は桜の時季の夕暮れ時、水辺の小景です。


三宝寺池夕暮れ小景   池の桜   其の一      

三宝寺池の桜

石神井公園・三宝寺池、石神井城址傍の桜。東側の石神井池の方は池沿いに桜並木がありますがこちら三宝寺池の池畔にはポツンポツンと数本、といった感じ。そういうのも良き風情かと。

※石神井城:平安時代から室町時代にかけ武蔵国豊島郡(おおよそ千代田・中央・文京・新宿・港・渋谷・台東・荒川・豊島・北・板橋・練馬区あたり)の石神井川流域(練馬・板橋・北)中心に勢力をもった豪族・豊島氏の後期の本拠地。関東地方に於ける戦国時代の始まりとされる「享徳の乱」(享徳3年・1455年~文明14年・1483年、関東管領・上杉氏と古河公方・足利成氏の28年に及ぶ争い。この間に京都では応仁の乱が始まり、そして終わった)のさなかに起きた「長尾景春の乱」(文明8年・1476年~文明12年・1480年、上杉家臣・長尾景春が主家に謀反)の折に石神井城主・豊島氏は景春に与し、為に上杉重臣にして江戸築城の将・太田道灌に攻められ文明9年4月に落城(ちなみに京都での応仁の乱終息の約半年前)。かの江戸城から目のカタキにされるという栄誉(?)を受けた城なのであります。土塁・空堀が残る内郭遺構あり。


三宝寺池夕暮れ小景   池の桜   其の二

三宝寺池の桜

背景の石神井城址の森の緑に映える桜の花群。


三宝寺池夕暮れ小景   池の桜   其の三

三宝寺池の桜

池の水面に対称に映る姿。ポツポツ見えるオレンジ色のものはスイレン(睡蓮)の枯草。夏には水面を覆う睡蓮はまだ冬の姿。


三宝寺池、夕暮れの白鷺

三宝寺池の白鷺

池の枯れ茎の中に大きな白鷺。獲物を狙うようにそろり…そろり…。

※大きさ、目元の緑色からしてダイサギ(大鷺)。国内ではアオサギと並び最大級のサギ類。小魚・カエル等を補食する。


三宝寺池、夕暮れの木橋

三宝寺池の木橋

三宝寺池を渡る木橋、夕暮れ時の光の中。


三宝寺池、夕暮れの辛夷

三宝寺池のコブシの花

輝く水面と池に迫り出したコブシの花。


三宝寺池、夕暮れの水辺の蒲の穂

三宝寺池の夕陽

三宝寺池の植生豊かな水辺。冬の間も残った蒲の穂を染める夕陽。彼方の木々の中に桜が一寸。


三宝寺池畔、夕暮れの若葉

若葉が萌える木

夕空に聳える池畔の木の枝先に萌え出した若葉の色。


三宝寺池畔、夕暮れの木々

夕暮れの木々

三宝寺池畔、夕暮れ空に木々のシルエット。


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